Hi-STANDARD THE GIFT TOUR 新潟朱鷺メッセレポート(それと個人的振返り)

ハイスタを初めて聴いた時のことは、今でもはっきりと覚えている。
高校一年の夏、友達の家でのことだ。
洋服やCD、ファッション雑誌がそこら中に散らばったオシャレな部屋。
「すげえいいバンドがいるから聴いてみろよ!」
CDウォークマンに刺さったイヤホンを僕に差し出してくる。
歪んだギターによくわからないけどイカす英語。何よりよくわからない「勢い」みたいのものが全身を駆けめぐって、瞬時に身の毛が逆立った。すごい体験をしてしまった気がした。
「え?今の何?」
聞くとハイ・スタンダードという日本人バンドのNEW LIFEという曲だということだった。

それからというもの、本当に毎日のようにハイスタを聴いた。周りの友達にも勧めまくった。そしてAIR JAM2000で初めて念願のライブを観たものの、それからハイスタの活動はなくなってしまった。

11年後、3人はハイスタを再始動してくれた。そのツイートを見た時には本当に手が震えた。
AIR JAM2011、ライブ当日のことは別のエントリーに書いてあるが、
この日のライブはギターの健くんも話していたが、3人が全然かみ合ってなかったのがよくわかった。ハイスタが復活した、ハイスタを観れたのは嬉しいが、まだ本調子じゃないんだろうか、わだかまりがあるんだろうか。正直何とも言えない気持ちだった。

その後、他のバンド主催のイベントでも出演した。ライブ自体は良かったが自分たちの意思があるかどうかはわからなかった。
本当に自分たちがやりたくてやってるのか。その日のMCでも話していた。ハイスタで演奏してくれと頼まれたから出たと。いつか、周りが望んでるからではなく、自分たちが望んでハイスタをやってほしいと思っていた。

それが今回のアルバム発売、そしてツアー。
どうにかチケットを購入し、印刷された”Hi-STANDARD” “Tour”の文字を目にしてようやく事の大きさを認識できた。
あのハイスタが「新しいアルバム」の「ツアー」をやって、しかも俺がその「ライブ」を観れるだって?
どれも数年前には考えられなかったことだ。何だか信じられないような気持ちになった。

そして当日。会場の朱鷺メッセは思ってたよりずっと多くの人がおり、クロークに荷物を預けるのさえ1時間はかかった。HEYSMITHを経て照明が暗転し、会場から怒号に近い歓声がわいてくる。さらにハイスタおなじみのSE、Stiff little fingersのGO FOR ITが流れてくると、いよいよ現実に思えてきた。本当にハイスタのツアーでライブが観れるんだ。

活動休止、メンバーのソロ活動、不仲。
すごく悲しかった。またハイスタを観たいと、家でライブビデオを観ながら、よく弟とモッシュした。ギターもたくさんコピーした。辛い時にはハイスタを聴きながら、近所の公園を半泣きでひたすらダッシュした。他のリスナーがそうなように、僕の日常にも人生の重大な局面にも、いつもハイスタが寄り添っていた。
不仲が決定的になってからはもう期待せず、ソロのライブにたまに行くくらいだった。もうハイスタはやらないものと思っていた。なのに。

まず最初は意外にもMy heart feel so free。Making the roadからの曲が多いイメージなのに。そこから5曲はノンストップ。やってほしかった曲の連続で、あまりに嬉しくて現実味がなかった。ハイスタが演奏してる!うれしい!だった。

その後演ったThis is Loveでは、大学生だった当時の感覚が蘇ってきて、胸の奥がえぐられるようななんとも切ない気持ちになった。当時好きだったバンドを今観ても同じように思うかもしれない。でも、ハイスタは自分にとって重みが全く違うものだ。

その後のWe’re all grown upは、「友に別れを告げて心はこの町に残していこう、これが成長するって事だよ」というGrowing upのアンサーソングと言える。さらにこの曲は、またこうやって活動していくハイスタ自身の歌でもある。
「ケンカや騒ぎはもう過ぎたこと オレたちみんな成長したんだ」
つくづく思うが、不仲を経てこんな曲を書けるようになったことが本当にうれしい。

次は「俺達は大人になった。次はお前らの番だ」と最初のアルバムのWho’ll be the next。
今回のツアーでハイスタは、新譜と旧譜の曲を織り交ぜて演奏している。旧譜はもちろん「この曲か!うおおー!」って盛り上がるんだけど、新譜も同じように「うおおー!」って盛り上がる。

ハイスタには自分の青春期からの人生全てが詰まっているから、自分の当時の思い出を懐かしく思って感動するのもあると思う。
だからずっと不安だったのは、新曲には感動しないで昔の曲にしか感動できないんじゃないかということだった。
でも今日、新しいハイスタの曲も同じように感動した。うれしい。
その地続き感というか、昔のハイスタも今のハイスタも好きでいられることとか、生き方の指針にもなってくれたHi-STANDARDは今この瞬間も現在進行形で進んでいる、相変わらずのヒーローなんだと思ったら泣いてしまった。

健くんがMCで言っていた。
「古い曲だけじゃなくて新曲もやるなら合点がいくんだよ!古い曲聴いてそれぞれ自分の思い出思い出して、新曲聴いてハイスタ前に進んでんなあって思ってくれてんだろ!最高じゃねえか!」
本当に最高だ。ハイスタが再始動して6年、やっと本当に帰ってきてくれたと思えた。

この後も新曲からの既存曲、ANOTHER STARTING LINEの後のCAN’T HELP FALLING IN LOVEやMy Girlの後のNothingでも同じように涙が出てしまった。

さらに帰ってきたと思えたのは、メンバーに気負いとか変な違和感がなかったこと。
さっきも書いたが、再始動後初ライブは演奏もMCも全くかみあっていなかったし、それから観たライブも、なんとなく「復活」とは言えないようなものだった。今まではMC中もお互い気を使っていたように思えたが、今回はやりたいことや言いたいことが違っても自然体でうまくやっていた。それも本当に嬉しかった。

これからハイスタがどうなるかはわからない。また活動休止したり、もしかしたら解散もするかもしれない。でも今は3人が納得してハイスタを楽しんでいるのがわかる。
だからもしまた活動休止しても、きっと全員納得した上で前向きに決めたことだろうと思える。
もう変にバラバラになることはない、と確信できた、本当にいい夜だった。
これからもずっと見届けていきたい。

[ セットリスト ]
01.MY HEART FEELS SO FREE
02.All Generations
03.CLOSE TO ME
04.Pacific Sun
05.ENDLESS TRIP
06.I Know You Love Me
07.STARRY NIGHT
08.THIS IS LOVE
09.We’re All Grown Up
10.WHO’LL BE THE NEXT
11.Punk Rock Is The Answer
12.PINK PANTHER THEME
13.ANOTHER STARTING LINE
14.CAN’T HELP FALLING IN LOVE
15.Hello My Junior
16.My Girl
17.NOTHING
18.The Gift
19.TEENAGERS ARE ALL ASSHOLES
20.Free
21.STAY GOLD

-アンコール-
22.Friend Song
23.Dear My Friend
24.Saturday Night
25.Brand New Sunset
26.MOSH UNDER THE RAINBOW

[ 覚えてる限りのMC ]
難波:今からやる曲は愛さずにはいられないって曲なんだけど、これ新潟アルビレックスのテーマソングなのよ。非公式の。毎回毎回最下位争いしやがってマジふざけんじゃねえよ!
横山:ここ何年か調子悪いよね。またハイスタ休止したほうがいいんじゃない?

ボーカル難波の長男がステージ上へ登場。
難波:次の曲はHello My Juniorって曲なんだけどさ、こいつが「今回のアルバムカッコいいね。Hello My Juniorって僕らのこと歌ったの?」って言うから、「これはね、おちんちんの歌なんだよ」って言ってやったよね。でもダブルミーニング的な意味だから!
その後には次男も登場し、二人ドラムセットの前に座って曲に合わせ頭を揺らしているのがかわいらしかった。

横山:ちびっこ達!ナンちゃんが ちびっこー!って言ったら はーい!って言ってくれ!
難波:ちびっこー!
ちびっこ:はーい!
横山:次はナンちゃんが「ちびっこー!」って言ったら「ハイスター!」って言っていくれ!
難波:ちびっこー!
ちびっこ:ハイスター!
横山:次はナンちゃんが「ちびっこー!」って言ったら「パンクロック!」って言ってくれ!
難波:ちびっこー!
ちびっこ:パン…
横山:え?聞こえないなあ?パンパース?
もう一回行くぞ!ナンちゃんが……あれナンちゃんチューニングしたい?(難波チューニング中)
難波:全然大丈夫。ちびっこー!
ちびっこ:パンクロック!
横山:次はおっさんたち行くぞ!ナンちゃんが「おっさんー!」って言ったら「パンクロック!」って言ってくれ!
難波:おっさんー!
おっさん:パンクロック!!

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