フィンランド旅行記 3/20 ロヴァニエミ〜ヘルシンキ

 朝食を食べてしばらく部屋でゆっくりし、12時にホテルをチェックアウトする。サーリセルカのホテルと同じようにトランクを預かってくれるので楽だ。今日は夕方6時の電車に乗って、一晩かけて首都のヘルシンキへ向かう。初めての寝台列車だ。
 
 特に観光したい所もないので、街を歩きながらお土産を探すことにした。それなら掘り出し物があるかもしれないと、昨日のリサイクルショップのような雑貨屋へもう一度行ってみる。
 店内を歩いていると、ある家族がリュックから出した自分のものであろう服を店のハンガーラックにかけていた。なるほどこの店は単なるリサイクルショップではなく販売スペースを貸し出しているのか。そういえばある程度の広さで区切られているように見える。絵やらグラスやら色々なものが売られているわけがわかった。かといってバラのクッキーはないと思うが。

こっちの子供用アウターはカラフル。




何かの集会のようだ。


凍った雪が積み上げられている。





バブルおばさん。たぶんクリーニング屋。


公園のすべり台。


公園にスケートリンクがある。



 昨日見つけたインテリア雑貨やコーヒー屋でおみやげを買ってから、腹が減ったのでホテル近くのメキシカンレストランに入ることにした。
 中は木目調で、なんとなくウエスタンな雰囲気もする。メニューはたくさんあったが、ほとんどが肉を使った料理だった。どのメニューも20ユーロ近くするのでちょっと高いと思ったが、運ばれてきた料理を見てその値段も納得できた。50cmはあろう大きなカゴに、サラダや肉料理、フライドポテトがすごい量で盛られている。最初はガツガツ食べていたがだんだんペースも遅くなり、父親の残した分も食べるともう動けないほど膨れてしまった。

カゴの左に見えるポテトや野菜の皿も合わせて一人前。



 外に出るともう日が傾いている。近くにあった美術館を少し覗いてから、電車で食べる夕食と酒をスーパーで買う。いつの間にか時間がなくなってしまったので足早にホテルへ戻り、足場の悪い雪道を、スーツケースをガタガタさせながら駅へ向かう。

 途中驚いたのがバスの待ち方だ。バスに乗るために行列を作っているのだが、人と人の間隔が日本と全然違う。相当長い行列になると思うがこれも文化なんだろうか。

かなり広い間隔で並んでいる。

美術館。自分へのおみやげにトートバッグを買った。





 列車の予約券は日本で旅行代理店が取ってくれたので、受付でそれを渡して切符をもらう。待合室にはすでにたくさんの人がいたが、しばらくするとほぼ一斉にホームへ移動し始めた。僕らも後を追うと、さすが2階建て、とても大きな列車がそびえている。


なんだかかっこいい


 中の通路は狭く、一人通るのが精一杯だ。迷路のように入り組んだ車内を、スーツケースをかついだりしながら部屋を探す。部屋とはいえ電車なので広いわけではないが、清潔そうだし窓のそばには小さいながらもイスとテーブルが、二段ベッドにはそれぞれライトや目覚ましも備え付けられている。ベッドの下にスーツケースを収納するスペースもあるし思ったより広く使えそうだ。もう一つドアがあるので開けてみると、トイレと洗面所まである。さらに洗面台に取手があったので引いてみると、洗面台がドアのように回転してシャワーが出てきた。もういたれりつくせりだ。

ペットもOK


通路はちょっと狭い。


部屋についているトイレと洗面台。


わかりづらいが洗面台のレバーを引くと洗面台が回転しシャワーのスペースができる

 着替えや夕食など必要なもの以外をベッド下にしまい、上着も脱いで楽な格好になると、気が抜けてしまったのか途端に疲れてしまった。
 間もなく列車がゆっくりと動き出した。窓から見える空は青と白の間くらいの色で、森の向こうに目をやるとちょうど太陽が沈もうとしているところだった。景色が疲れた体に染みこんできて、思わずため息をついた。リサイクルショップで買ったグラスにビールを注ぎ、弟と乾杯する。なんだか最高の贅沢をしている気分だ。



風車


 しばらく浸っていると両親がやってきた。食堂車に行ってみようという。下調べで知っていたが、食堂車もあり誰でも入れるらしい。
 まだ出発して間もないというのに、食堂車にはけっこうな人がいる。メニューを見るとサンドイッチなどの軽食やコーヒー、ビールもある。部屋にまだビールはあるが、贅沢な気分だったのでビールを頼んだ。LAPIN KLUTAというそこら中で見かけたもの。代表的なのだろうか。行きの飛行機で飲んだOVIAが深いコクがあるのに対して、LAPIN KLUTAはだいぶすっきりして飲みやすい。

一般車両


食堂車

 部屋に戻ってスーパーで買った肉団子や白身魚のソテーをつまみにビールやカクテルサワー、ウイスキーを飲む。二人iPhoneで音楽を流しているうちに、二十歳くらいの時によく聴いていた渋谷系界隈を流し出すと止まらなくなった。ピチカートファイブやフリッパーズギター、当時abcdefg recordという渋谷系のレーベルでアルバイトをしていたのでそこから出していたアーティストなど。iPhoneに入っていない曲は列車のwifiを使ってYou Tubeで聴いた。


 そうして盛り上がっている中ドアをノックする音が聞こえた。ドアを開けると母親が早口で言った。
「オーロラ見えてるよ!」
二人ともびっくりして、急いで部屋の電気を消して窓の外を見る。遠くの空に緑色の帯が確かに見える。あれだけ離れているのに帯がとても長く見えるから相当大きいんだろう。色も今まで見たものよりも濃くてはっきり見える。写真を撮ろうと何度も頑張ってみたが、撮っている最中に何度も森がさえぎってしまうので結局ぼやっとした写真しか撮れなかった。それでもまさか車内から見れるなんて。北極圏のロヴァニエミより南になるともうオーロラは見れないという話だったのにあんなに大きくてはっきりしたものが見れるなんて。今日は本当にいい気分だ。
 その後しばらく話して、眠ってしまった弟をよそにしばらく浸り、1時ごろに床についた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です