フィンランド旅行記 3/19(2)ロヴァニエミ 街中散策

 もう目的は果たしたので、バスに乗りロヴァニエミの中心まで戻ることにした。とはいえまだ3時にもなっていない。腹が減ったのでランチをすることにした。少し歩いて、さっきバッテリーを探しに行ったショッピングモールの中にうまそうなイタリアンがあるので入ってみた。ショッピングモールの中にある割にはなかなか落ち着いた雰囲気で店内も清潔感がある。メニューはどれもうまそうだったがフィンランド名物のサーモンやトマト、チーズのパスタを頼んだ。
 家族全員ビールで乾杯する。9時に朝食を食べてから飲まず食わずだったので体中に染みわたる。母は普段は飲まないが、よっぽどのどが渇いていたのかいい飲みっぷりを見せてくれた。
 運ばれてきたランチも本当にうまかった。サーモンは柔らかくてパスタと食べるには絶妙な塩加減だし、パスタも店でこねているのか形が多少いびつだがしっかりした歯ごたえだった。弟が頼んだシーフードピザも具が大きくてうまかった。これまでホテルではビュッフェ、他はスーパーで買ったものだったので、初めてできたての料理を食べた。

サーモンとチーズのパスタ


父の頼んだ海鮮ピザ

 満腹になったところで一休みしようと一度ホテルへ戻ることにした。その前に弟が併設しているスーパーでアイスを買いたいと言うので僕もついて行く。アイスの置いてある冷凍庫をみてみると、日本のスーパーより段違いに種類が多い。さすがアイスの消費量が世界二位の国だ。冷凍食品もたくさんあり、寿司なんてものもあった。弟は10分ほど迷って結局ブルーベリーのアイスを買った。

冷凍食品の寿司。


ジェリービーンズ系のお菓子がなぜか多かった。

 部屋に戻り少しゆっくりしてから両親の部屋へ行くと、二人ともすっかり疲れているようだった。みんなで街を散策しようと思ったが、お前ら二人で行ってこいよと父が言う。僕らは別に疲れているわけではないので二人で外へ繰り出すことにした。
 さっきバッテリーを探した大通りとは逆の方に歩いていくと、大きな雑貨屋のような店があったので入ってみる。入口をくぐったところから色々な小物が乱雑に並べられているが、それがずっと奥の方まで続いている。学校の体育館くらい広いんじゃないだろうか。置いてあるものは全て中古だが本当に色々置いてあり、服や本だけでなくイスやテーブル、日本の急須、壊れた活版印刷機なんてものまである。むき出しの割れているクッキーが一つだけ売られていたりもした。誰が買うんだろうか。

外観


店内の奥まったところにある家具コーナー。薄暗い。

 洋風のお猪口のようなものが気になったのでレジにいるおばさんに聞いてみると、ゆで卵を食べるための容器らしい。そういえばホテルにもそんなものがあったが、こっちの人はゆで卵を殻のまま容器に入れて、ナイフで切って食べるらしい。とは言え見た目もかわいらしいしお猪口にもちょうどいいので買うことにした。2つで5ユーロ。「これはヴィンテージものなのよ」とおばさんは言っていた。
 後で調べてみるとこのKupittaan Saviというメーカーは1969年まで営業していた有名な製陶メーカーのようで、当時は現在も有名なアラビアともライバルだったとか。今ではこのメーカーの品はなかなか手に入らないらしく、いい買い物をした。
 弟はチェック柄のグラスが気になったようで、値段を見てみるとグラス5つとピッチャーのセットで30ユーロ。グラスが一つだけほしいというので、英語ができない弟に直接交渉させてみることにした。フィンランドに着いた最初の頃は僕が現地の人と全てやりとりしていたが、だんだん慣れてきたのか店やスーパーではみんななんとなく対応できるようになっていた。会話に使う最低限の単語だけ教えて、弟はゆっくりレジへ向かっていく。
「アアー…アイ?、ウォントゥーバイ?、オンリーディス」
 やたらと語尾が上がっているがなんとなく言いたいことは伝わっているようだ。
 レジのおばちゃんが弟に何か話すが弟は聞き取れないのでバトンタッチ。
「あの棚にあるやつでしょ?あれはセットで売ってるんだけど…グラス一つ減っても4つあるからセットで売れるわね。グラス一つだけ買うならいいわよ」
と言ってくれた。さらに活版印刷機のアルファベットの金型をいくつか持ち出し値段を聞いてみると
「全部で2セントでいいわ。特別よ」
こりゃあ良心的だ。僕もお猪口の他に1ユーロでビールグラスと、4ユーロで部屋のキャンドル代わりにアルコールランプを買った。
 だいぶ長いこと店にいたがまだまだ掘り出し物がありそうだ。明日も時間があればまた来てもいいかもしれない。
 物欲はだいぶ満たされたので街をブラブラ歩いてみる。メインストリートでなくてもやはりサーリセルカと比べると大きなアパートやマンションが多く、パブや食べ物屋もちらほら見かける。


楽器屋


こんなふうに随所に絵が描いてある。





人通りは少ない。




宿屋だろうか。


かわいい


3時間も歩いているとだいぶ勝手がわかってきて、駅から徒歩圏内はショッピングモールがあるメインのエリア、少し古いアパートが並ぶ住宅街、目新しいマンションが並ぶ住宅街に分かれていることがわかった。これだけ歩けばもう迷うことはなさそうだ。
7時ごろにホテルに戻り少しくつろいだところで両親にディナーのことを相談することした。
「晩ご飯どこで食べる?色々見てきたらパブとかカフェっぽい店もけっこうらあったけど」
すると両親ともに眉をひそめ、
「私たちもう疲れちゃったからあんたたち二人で食べてきなさいよ」
「そうだな、お前ら外で食って来いよ」
ええ?せっかくの家族旅行なのに?もう家族で海外旅行なんて二度とないだろうにバラバラなんてどうも釈然としない。一度部屋に戻って部屋にいる弟と話し合うが、やはり親子でバラバラになるよりせっかくだしみんなで食べようということになった。
今度は二人で両親の部屋に行きもう一度話すと、
「あんた達本当は外で食べたいんでしょ?私たちはもうマクドナルドでもなんでもいいんだから。家族一緒にいるべきとか今さらそんな気使うなんて面倒なことしなくていいからお互い自由に過ごせばいいんだよ」
10分ほど話し合っただろうか。結局両親は部屋でマクドナルド、僕ら兄弟は二人で飲みにいくことになった。普通親が家族でいたがるものだと思っていたのでおもしろい。

 さっき街を歩いた時に、よさそうなパブはいくつかあたりをつけておいた。宿から300m以内に5件はある。一応全部のぞいてみたが、結局宿から一番近いパブに入ることにした。弟がタバコを吸うので店員に聞いてみると、店の外で吸うことになっているらしい。ここらの店はどこもそうらしく、だいぶ離れたところに一件タバコが吸えるパブがあるらしいが、面倒なので諦めた。店内はそこまで広くなく、カウンター10席と4人がけのテーブルが5つくらいだ。軍人だろうか、迷彩服を着た男が何グループかそれぞれ女の子と飲んでいる。
 カウンターのそばに大きく書いてあるメニューを見ると、どうやらビールの種類が多いようだ。値段もピンキリで3ユーロから9ユーロまである。カウンターの店員と少し話して、最初はすっきりしたビールを飲むことにした。

メダルゲームに興じる人。




 そういえば外で弟と二人で飲むのは初めてだ。共通の友達が多く、複数では外で飲むことはよくあるが、最近は二人で出かけることもなかったからだろうか。お互い大抵のことは普段から話しているので、酒を飲むから言える話となんてのがあるわけではない。
改めてこの旅行の話になると、弟は初めての海外がこんなにおもしろいとは思わなかったらしく、もっと色々な国に行きたい、そしてもっと現地の人と会話がしたいと言う。残りの旅行で使いそうなフレーズを教えたり、英語で会話してみたりした。
黒ビールなど4杯くらい飲んだところで財布の中の現金がなくなってしまった。カードは使えないのでそれならカードの使えるスーパーで酒とつまみを買って部屋で飲み直そうということになった。あと30分でスーパーが閉まってしまうので急いでパブを出る。

日本にもあるセガフレード。


おそらくこの街唯一のクラブ。この前日は寒いのにたくさんの人が薄着でタバコを吸っていた。

 サーリセルカと同じくウイスキーやリキュールはスーパーに売ってなかったので、ビールとりんごサワーと、クリームチーズのバジルオイル漬けなどを買ってホテルに戻った。
 シャワーを浴びて飲み直し、1時ごろまで恋愛の話などをしていた。

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