フィンランド旅行記 3/19(1)ロヴァニエミ サンタクロース村

 ホテルで朝食を食べて早速街へ繰り出す。最初に昨日のオーロラツアーの料金を払いに行かなければならない。
 ホテルから5分ほど歩いたところにあるオフィスはサンタクロースホテルという有名なホテルに併設していて、中には日本人の女性が一人いた。料金をクレジットカードで支払い、ついでにこれから行くサンタクロース村への行き方を聞くと、時刻表を見せてくれた。サンタクロース村へ行くバスは一日10本くらいあり、ちょうどいい時間のは一時間半後のバスだ。ここから少し歩いた所にあるバス停から30分くらいで着くらしい。

キオスク

 バスに乗るまでの間、昨日のオーロラ撮影でカメラのバッテリーがなくなってしまった弟の買い物に付き合うことになった。充電器を持って来なかったらしく、新しいバッテリーを買わなければならない。モイモイ号のオフィスで聞いたらすぐ近くの写真屋かショッピングモールの中に店があるかもしれないということだ。
 ところが写真屋にもショッピングモールにもバッテリーは置いていなかった。ショッピングモールでは別のショッピングモールを紹介してくれたがそこにも売っておらず、バスが来るまであまり時間もないし、歩きまわって疲れてしまったので諦めることにした。


 くたびれたところでトボトボ歩いていると、後ろを歩いているはずの両親の姿がない。見渡すとだいぶ後ろの方で誰かと話しているようだ。バス停の場所でも聞いているのかと両親のもとへ向かうと、ああ!と思わず声を出した。サーリセルカでオーロラツアーのことを聞いてお互い写真を撮りあったカップルだった。
「ね!ね!すごい偶然でしょ?二人は私たちの一日前に着いたんだって!」
母親がうれしそうに話す。
「ロヴァミエミは今日までで、明日ヘルシンキに行くんですよ。」
奥さんがそう話すと
「あらー!うちもあさってヘルシンキに行くんですよ!」
と母親が答える。
お互いツアーを組んでいるので似たようなコースなのかもしれないが、それでも偶然会えるのはすごい。またお互い写真を取り合った。

カゴもソリ


いざ写真屋へ

 バス停へ向かう道、道のずっと向こうが広く開けているのに気づいた。こんな街中に大きな公園でもあるのだろうかと思って行ってみると大きな広場のようだ。しかし横に目をやると広場に橋がかかっている。そうか!川が凍ってるのか!昨日長距離バスで川が凍っているのは見たが、身近で見るとまたなんとも不思議な光景だ。川にはいくつかの足あとがあったので川の上に立てるのかもしれない。



 バスで20分ほど走ったところでサンタクロース村へ到着した。専用のロータリーがあるわけでなく、大通りの路肩にあるバス停に止まった。

バスから見える看板。


 入場無料だからなのか、入場ゲートなどは特に見当たらない。とりあえず近くに見える建物に入ってみると、そう広くないスペースにお土産屋が立ち並んでいた。地図はないかとそばにあるお土産屋の店員に尋ねてみると
「Japanese?」
と返ってきた。
イェスと答えると店の奥から日本語で描かれた地図を持ってきてくれた。驚くことに手描きだ。これがオフィシャルのものなら昨日から弟がしきりに心配していた通り相当ショボい施設なんじゃないか。
 入口からさらに奥のドアをくぐるって外に出ると、向かいにもっと大きな建物があった。地図によるとこの中にサンタクロースがいるらしい。いきなりメインに行くのももったいないので村の中をぶらつくことにしたのだが、そもそもそんなに広くなさそうだ。

出迎えるサンタ。


そびえる雪だるま。


 少し歩くと男が三人、柵に囲まれた中で話しているのが見えた。柵の中には先住民とかが使ってそうなテントやソリ、そしてトナカイがいた。
「ヘーイ!トナカイに乗って散歩しなーい?」
それまでイスでくつろいでいた男が呼びかけてきた。なんと従業員だったのか。入場は無料だがアトラクションごとにお金を取られるようだ。
「自分で周るから大丈夫でーす」
と断り、近くにいたトナカイの写真を撮ってまた散策する。


 アトラクションは他にも氷の館のようなものや、雪でできた丘からゴムタイヤでコースを滑るものがあり、子供たちの楽しそうな声が聞こえる。また宿泊施設のロッジもたくさんあった。クリスマスの時期にはたくさんの人で賑わうのだろう。

サンタのいる建物。


 ひとしきり周ったところでいよいよサンタクロースへ会いにいく。ディズニーランドの廉価版のようなメルヘンな通路を経て、サンタのいる部屋の前に着いた。壁にはサンタと一緒に撮った人の写真が壁一面に貼られていて、各国の政治家、有名人やバンドがたくさんいた。覚えているのは日本人で優香だったか。
 入口そばのイスには50歳を過ぎた辺りの日本人女性が3人いて、あなたもせっかくだから一緒に撮りましょうよ、とか、いえいえ私はここで待ってますからいいんですという会話が聞こえる。口調からすると待つという人はツアーか何かの添乗員だろうか。
 いよいよ僕らの番になり、七人の小人のような格好をした係員から中に入るよう言われる。撮影用のソファに座っていたのは白く長いひげをたくわえた、まさに小さい頃から思い描いていたサンタクロースだった。サンタクロース村自体は田舎っぽかったが、これが公認のサンタかと思うと少し感動した。ソファの正面にいるカメラマンの指示で写真を撮るが、緊張からかどうもぎこちない笑顔になってしまった。別れ際に「会えてよかった」というようなことを言い握手をしてあっという間に終わってしまった。
 部屋の外へ出ると、妖精のような格好をした男がハイテンションで
「Thank you for common’!!」
さらに僕らの顔を見て日本語で
「ニホンジン?」
という。イェスと答えると
「ワカイネー!ダイガクセイ?」
60歳と30歳の大人をつかまえてよく言うもんだ。
「ニホンダイスキダヨー!AKB!アイタカッターアイタカッターアイタカッター!イェス!」
と振付け付きで踊り出した。思わず笑ってしまったところで軽やかに撮った写真の説明を始めた。写真一枚が25ユーロ、さらに動画もあるらしく、写真二枚と動画を収めたオリジナルUSBが50ユーロだという。写真一枚の値段は知っていたが、まさかUSBまで売っているとは驚いた。生まれた子供に「お父さんはサンタに会ったことがあるんだぞ」と言ってみたいので写真を一枚購入した。

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